データ分析が流行っている昨今ですが、数字に苦手意識はありませんか?
例えば、
- 『根拠は数字で説明しろ!』とよく言われるけど、どう表現したらいいかわからない…
- 統計学について勉強したいけど、理屈っぽくて全然頭に入ってこない…
- いつもふわっとしたイメージの説明しかできない…
このように数字で物事を説明することの重要性を理解している。
しかし、理由はわからないけれども実践できていない。
このような悩みを持つ気持ち、よ~くわかります。
では、何が足りていないのでしょうか。
それは、『自分の理解レベルに合った書籍と出会っていないから』です。
そして、これらをまるっと解決してくれるのが今回ご紹介する書籍です。
本書を読んで実践すれば、
- 数字に対する苦手意識がうすくなる
- 物事を冷静に把握することができる
- 相手にしっかり伝わる的確な説明ができるようになる
というメリットがあります。
ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
今回学んだ書籍
今回学んだ書籍はコチラです。
『はじめての統計学 レジの行列が早く進むのは、どっち!?』です。
本書のいいところは、統計学を事例→理論の順番でわかりやすく解説している点です。
何冊か統計学の本を読んだことがありますが、どれも理論の説明から始めるので理解しづらいことが多いです。
しかも、大学の教授が書いていることが多いので、文章や表現が固い。
なので、学校の教科書を読むがごとく、深い眠りへと誘われていきます。
しかし、本書を執筆したサトウマイさんは元々、九九を覚えるのが苦手だったほどの数字アレルギーの持ち主で、もちろん数学も苦手。
ところが、国立福島大学経済経営学類のゼミに入ったことが転機となります。
毎年、首席学生や優秀な学生を輩出するマーケティング系のゼミで統計やデータ分析について徹底的に学んだおかげで、今ではデータ分析・統計解析事業で独立をしています。
そんなド文系だったサトウマイさんが現実社会の事例で統計学をわかりやすく教えてくれるのが本書です。
本書で学べること
本書で学べることは3点です。
- 冷静に物事を見るきっかけになる
- 数字が苦手な人でも統計学は学べる
- 学べる統計理論は10種類
それぞれ解説していきます。
冷静に物事を見るきっかけになる
本書において『仕事ができる人』と『仕事ができない人』の差は仕事に対して言語化できているかどうかにあるとしています。
まず、言語化とは、
- 物事をわかりやすく人に説明できること
- 自分の意見を的確に伝えられること
- 経験や勘ではなく、データ等のエビデンスに基づいた主張ができること
これら3つの定義が本書で紹介されています。
しかし、筆者のサトウマイさんはこの言語化の定義に2つの考え方を加えて、
- 自分(組織)は一体なにがしたいのか?
- それはどうやったら実現可能か?
これらを明確に答えることができる人を仕事ができる人としています。
そして、この『仕事ができる人』になるために役に立つのが統計学ということです。
統計学を学び、実社会で使うと周りからの評価が変わります。
なぜなら、数字で物事を判断し、数字を根拠としているからです。
感情的な表現よりも数字で説明をした方がお互いの認識の差が生まれにくくなりますよね。
だからこそ、共通認識が生まれ、問題があれば対応もスムーズになりますし、仕事を進めるにしても滞りなく進めることにつながります。
こういった思考を助けてくれるのが統計学の魅力です。
数字が苦手な人でも統計学は学べる
本書の中で使われている事例は、
- じゃんけん必勝法
- 宝くじ
- 最も儲かるギャンブルとは
- 早く進むレジ行列の見つけ方
- 早生まれはスポーツ選手にはなれない!?
- ミルクティーはミルクから入れたほうがおいしい?
- 感染症
- 傘を忘れた日に限って雨が降る
- お金が貯まらない本当の理由
- トップがやっている未来予測
の10種類です。
どれも身近なものですよね。
筆者のサトウマイさんも『直感的な理解を重視するために、教科書的な順序にとらわれず、身近な事例を取り上げました。』と本書で述べています。
こういった考えで書かれている統計学の本って実はあまりないんですよね。
やはり数学アレルギーだったからこそ、数字に苦手意識を持っている人に対する配慮が本書にはあります。
なので、数式を読まずとも文章だけで理解しやすい内容になっているので、数字アレルギーの方でもオススメです。
学べる統計理論は10種類
本書を読むことで学ぶことができる統計理論は10種類もあります。
それが以下の通りです。
- 大数の法則
- 平均値と期待値
- 還元率の高い投資の法則
- 標準偏差とリスク
- 相関と因果関係
- ランダム化比較試験
- 推定
- 意思決定バイアス
- プロスペクト理論
- 確率分布
これだけ学べばひとまずは安心ですよね。
タイトルは非常に難しそうに書いてありますが、身近な事例を紹介してから、理論の説明をする構成となっているので、わかりやすい内容となっています。
ちなみにこの書籍のタイトルにもなっている『レジの行列が早く進むのは、どっち!?』という問題は標準偏差とリスクの章に書かれています。
この章での学びは、
- 成人してからの人生で約23日間相当の『ただ並んで待っているだけの時間』がある
- レジがスムーズかを見極めるポイント4つ
- リターンとリスクを正しく理解する
の3点です。
何気ない生活の中でも統計学で読み解くことで、新たな発見が得られることを本章を読んで感じることができます。
特に、約23日間も無駄にしている時間があるなんて驚きですよね。
本書を手に入れたら一番最初に読んでもらいたい章です。
統計学のおすすめ書籍
今回紹介した書籍は数字アレルギーの方向けの書籍です。
もう少し難易度を上げても大丈夫という方はこの書籍がおすすめです。
西内啓さん著の『統計学が最強の学問である』です。
この書籍のおすすめポイントは、
- 統計学をアカデミックに学ぶことができる
- 数式が出てこないので数字が苦手でも安心
- 参考文献が21種類もあり学びを深めることができる
の3点です。
著者の西内啓(にしうち ひろむ)さんの経歴は、東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教授やダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、現在はコンサルティングとして活動されています。
そんな著者が統計学をわかりやすく解説しているのが本書です。
次に、統計用語をサクッと学びたい方にはこちらがおすすめです。
倉田博史さん著の『大学4年間の統計学が10時間でざっと学べる』です。
この書籍のおすすめポイントは、
- 統計学の用語を学べる
- 各章のタイトルが統計用語なので読み返しやすい
- 興味のある分野だけ学ぶことができる
の3点です。
統計用語や理論がわからないときに戻ってくる書籍という印象です。
各単元を見開き1ページでまとまっているので、必要なページを探すのにも非常に便利なので、簡易的な辞書として活用するのがおすすめです。
最後に
今回ご紹介した書籍はこちら。
統計学に興味はあるけど、実際に学ぶのにはハードルが高いと思っている方って、多いように思います。
そんな統計学に対して苦手意識を持っているほど、今回ご紹介した書籍がおすすめです。
きっと苦手意識が薄くなって、仕事にも使いたくなりますよ。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。