書籍備忘録|現場のプロから学ぶSEO技術バイブル

この記事は備忘録として残しておきたいことを書いています。

SEO対策について頭に入れておきたい知識を集めました。

この記事は、

  • この書籍の内容を少しだけ知りたい

という方にはお役に立てそうにありません。

しかし、

  • この書籍にどんなことが書いてあるかを知りたい方
  • この書籍を買うか検討している方
  • SEO対策について学ぶきっかけがほしい方

にはお役に立てます。目次だけでものぞいてみて下さい。

いずれにせよ、自分のために書いた備忘録なので、読んでいただく場合にはその点ご承知おきください。

最後には『SEOを網羅的に知る方法』を書きました。ご一読いただけると幸いです。

それでは、今回紹介するのはこちらの書籍です。

 

目次

1.SEOの基本

プル型とプッシュ型

  • プッシュ型→受動的でニーズが低い
  • プル型→能動的でニーズが高い

広告やSNSは基本的にプッシュ型。

情報を受け取ったタイミングでは読者が必ずしも情報に対するニーズが掘り起こされていない。

反対にプル型は不動産屋さんがこれ。

外に向けて物件情報を発信しておき、物件を探している顧客を誘導している。

プル型であれば顧客・読者がある程度明確なニーズを持っているので、商品購入やサービスの申し込みにつながる可能性が高い。

 

検索ページに合致したページを表示する

検索アルゴリズムを大別すると主に3つ。

  1. 検索キーワードの分析
  2. 検索キーワードの照合
  3. ページのランキング

ページランキングの評価要素は200以上ともいわれている。

しかも、非公開。

なので、Googleの理念などから推測することが必要となる。

1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

2.1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。

3.遅いより速いほうがいい。

4.ウェブ上の民主主義は機能する。

5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。

6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。

7.世の中にはまだまだ情報があふれている。

8.情報のニーズはすべての国境を越える。

9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。

「すばらしい」では足りない。

Google が掲げる 10 の事実(https://about.google/philosophy/?hl=ja

Googleの理念を置き換えると、

  • ユーザーの意図を正確に把握しターゲットを想定する
  • ユーザーのニーズに一致するコンテンツの作成
  • コンテンツの価値を伝える施策

ターゲットの想定では、検索キーワードを元に検索者の意図や心理を読み取り、ターゲットを設定する。

ユーザーのニーズに一致するコンテンツの作成では、ユーザーが求める情報を詳細かつ網羅的に説明する。

書き手がユーザーに伝えたい情報を発信しているだけでは、ユーザー・Googleからも評価されない。

コンテンツの価値を伝える施策はSEO対策のこと。

 

Googleの想定評価要素

まずは内部要素。

  • titleやmeta descriptionの記述が適切か
  • XMLサイトマップを作製しているか
  • 構造化マークアップに対応しているか
  • 表示速度は十分に高速か
  • モバイルフレンドリーか
  • コンテンツがユーザーニーズを満たしているか

これだけをやれば大丈夫!というわけではなく、Googleはあらゆる要素を複合的に評価しているため、SEO対策を完璧にするならばひとつずつ対応する必要がある。

次に外部要素について。

  • ソーシャルメディア対策
  • サイテーション(引用)対策
  • 自然リンクの獲得
  • グループサイトリンク

などがある。

ちなみに外部リンクを得るために作為的に作られたサイトからの被リンクはガイドライン違反となるため、ペナルティをなる可能性がある。

またGoogleからペナルティやスパム認定などのマイナス評価をされている場合、SEO対策をしてもまったく意味がない。

その場合は、マイナス評価を改善し、評価をマイナスから0にする作業が必要。

これまでの施策を確認するためにはSearch Consoleの活用が必須。

Search Consoleを確認しながらPDCAサイクルをまわしていく。

 

HTMLの基本構造で注意すべきこと

title要素で注意すべきことは、

  • ページ内容を端的に表現する単語を先頭にする
  • 抽象的な単語を使わない
  • 多くのキーワードを詰め込みすぎない
  • 32文字以上は省略されるため31文字以内を目安にする
  • 記事の特徴的かつ具体的内容を含める

meta要素で注意すべきことは、

  • meta descriptionが必ず表示されるわけではない
  • 直接的なSEO効果は少ないものの、ユーザーに対する訴求につながる
  • キーワードを含める
  • 省略されることがあるため100文字以内にする(モバイルは80文字以内のこともあり)

h要素で注意すべきことは、

  • 階層構造を守る
  • h要素の多様はさける(Googleも避けるべきと明言)

alt属性で注意すべきことは、

  • 具体的かつ端的な内容にする
  • 装飾目的の画像は空欄でいい
  • スパム行為と認識される可能性があるためキーワードを詰め込みすぎない
  • 画像情報を検索エンジンに正確に伝えるために可能な限り対応する

 

2.マイナス評価を回避するSEO

1URL1コンテンツの原則

SEO施策は大別すると2つある。

  • マイナス評価を回避する施策
  • プラス評価を得られる施策

1URL1コンテンツの原則はマイナス評価をゼロに戻すSEO。

他にもエラー対応やスパム対応がある。

サイト内の検索条件が違うのにURLが同じ場合、ユーザー・検索エンジンの両方がページ内容が理解できないため、適切な評価ができない。

httpとhttpsやwwwの有無などで重複コンテンツとみなされる。

重複コンテンツのデメリットは、

  • 評価が分散される
  • クローラビリティが下がる
  • トラッキング・分析・解析が困難になる(ただし、SEOとの直接の関係はい)

title要素、description要素の重複はSEO的に不利益なる。

ここにも1URL1コンテンツを守る。

title要素とdescription要素の重複ページはSearch Consoleで確認可能。

 

エラー対応

大事なことは『ユーザーがエラーページに遭遇することを回避する』。

次善策は、

  • ユーザーフレンドリーなエラーページを表示すること

つまり、404エラーページが表示されるときに自分のサイトの人気記事への導線を確保したり、離脱を防ぐ施策が有効。

リンク切れが発生した場合は、

  • リンクを新しいものに差し替える
  • リンクを削除する

リンク切れチェックツールを使うタイミングは、

  • 週1回や月に1回など定期的なタイミング
  • 新規コンテンツの追加などをリリースしたタイミング
  • サイト負荷の低い時間帯

 

価値の低いコンテンツ

価値の低いコンテンツとは、

  • コピーコンテンツ・ミラーサイト
  • 自動生成コンテンツ
  • キーワードの詰め込み
  • 広告のみで構成されたコンテンツ

の4種類。

他人のコンテンツを盗んだ場合や完全コピーでなくとも一部だけ言葉を変えただけのものでも検索エンジンはコピーコンテンツと判断する。

独自価値をコンテンツに付与することが重要。

自分のコンテンツが盗まれた場合は検索順位の変化で気づくことができる。

定期的にコピーチェックツールを使うなど、対策はある。(本書のおすすめは有料のコピペリン)

 

自動生成コンテンツの特徴は、人間には意味を解釈できない無価値な文章のことをいう。

機械翻訳した文章や自動生成された文章がまさにこれ。

いずれにせよ、スパム判定を受けやすくなる。

 

キーワードの詰め込みに関しては、無意味にキーワードを詰め込みすぎない。

読みづらい文章となるため、意図的にキーワードを詰め込みすぎない。

 

広告のみで構成されたコンテンツでは、他のサイトと商品説明が似通ってくるために検索エンジンからは独自性がないと判断される。

アフィリエイトが悪いわけではなく、サイトに独自性がないことが原因。

自分が調査した内容や体験を加えることで独自性を付与できる。

 

3.サイト構造・リンク構造

サイト構造とは、Webサイトの内容を分類して怪異層構造で整理したもの。

例えば、パソコンのフォルダがまさにこれ。

ユーザーと検索エンジンから評価されるために大事なこと

ユーザーと検索エンジンから評価されるために大事なことは、

  • 上下の改装っ関係と同一階層を漏れなく重複せず設計すること
  • ロジックツリーというフレームワークを利用する

ユーザーの目的に合致するカテゴリ構造を設計する手法

ユーザーの目的に合致するカテゴリ構造を設計する手法としてよく使われているのが、

  • WHATツリー
  • WHYツリー
  • HOWツリー

の3種類。

それぞれの質問にしたがってユーザーの困りごとを深掘りしていく。

 

内部リンクの設計で大事なこと

内部リンクの設計で大事なことは、

  • すべてのページを双方向のリンクでつなげる
  • 関連するページにリンクをはる
  • 常にトップページ、最上位カテゴリへのリンクをはる

の3要素。

より多くの内部リンクを受けている上位のページをサイト内で特に重要なページとして判断される。

また下位階層からリンクを受けた上位階層のページは、SEO評価が高くなる。

しかし、無関係なページからのリンクはSEO効果が少なくなるため、やらない。

ナビゲーション

ナビゲーションは3種類。

  • グローバルナビゲーション(ヘッダー)
  • サイドナビゲーション(サイドバー)
  • フッダーナビゲーション(フッダー)

グローバルナビゲーションは全ページに共通して表示されるため、「常にトップページ・最上位カテゴリへリンクをはる」役割を担う。

 

サイドナビゲーションでは、おすすめページやランキングなどより集客したいページへのリンクを設置するケースが多い。

対象ページの被リンク数を増やすことで、検索上位の上昇にも寄与する。

 

フッダーナビゲーションは、検索エンジンからの評価が低い。

なので、重要ページではなく補足情報をはるのが好ましい。

例えば、

  • 利用規約
  • 個人情報保護方針
  • 特定商取引法に基づく表示
  • 古物営業法に基づく表示
  • 会社概要
  • 採用情報

などがあげられる。




4.Googlebotの制御

meta robotsのcontent属性

meta robotsのcontent属性は、

  • index:ページをインデックスさせる
  • follow:ページ上のa要素のリンクをたどらせる
  • nofollow:ページをインデックスさせない
  • nosnippet:検索結果にスニペットを表示させない
  • noarchive:ページのキャッシュを表示させない
  • unavailable_after:指定時刻を過ぎると検索結果に表示させない
  • noimageindex:ページ上の画像をインデックスさせない
  • notraslate:異なる言語のユーザーがページを表示させたときに自動翻訳を提供しない
  • none:noindex,nofollowと同じ意味


noindexを使う場面は、

  • サイト内検索結果ページでヒット件数が0件のページなど重複コンテンツになるページ
  • 質が低く検索結果に表示させたくないページ
  • キャンペーンページなど、検索からの流入を避けたいページ
  • 会員ページ・管理画面など、特定のユーザーに限定公開しているページ

noarchiveを使う場面は、

  • 通販サイトなど、商品やサービスの値段が時期によって変わる可能性があるページ
  • ニュースメディアなど、公開後に掲載情報に修正が入るページ

unavailable_afterを使う場面は、

  • イベントや期間限定のセールページ、クーポンページなど、期間終了後に削除が必要なページ

RSSフィードとAtomフィード

更新情報を効率よく伝わる手段として、フィードがある。

フィードにはRSSフィードとAtomフィードがある。

RSSフィードの特徴は、

  • バージョンごとに非互換
  • 仕様が不明瞭
  • 旧型

Atomフィードの特徴は、

  • 明瞭かつ詳細に文法定義がされている
  • 後発

RSSフィードとAtomフィードのどちらかを採用するか選ばなければならないときは、将来への適応も考えてAtomフィードを採用するのが好ましい。

5.セマンティックなマークアップ|各データをコンピュータでも理解できる形で記述する

セマンティックなマークアップ

セマンティックなマークアップをするためにできたのが構造化タグと構造化マークアップ。

構造化タグは、

  • 明示的に文書構造を検索エンジンに伝えることができる

構造化マークアップは、

  • 会社情報や商品情報などの意味を付与する

構造化タグの種類は、

  • section:記事をまとめるところ。本でいう、章のイメージ。
  • article:セクションの中の記事
  • aside:サイドバーのこと。補足情報を加える
  • nav:グローバルナビゲーションやパンくずリストで使用。サイト内の主要ページへのリンク。
  • header:ヘッダーのこと。導入やナビゲーションの補助をする。
  • footer:フッダーのこと。コンテンツ作成者や著作権に関する記述を記載。他にも関連文書へのリンクなどの情報を記載できる。本でいう裏表紙の役割。

基本的にブログであればテーマにこれらの機能があるので、あまり気にする必要がない。

どこに何を置くのが好ましいかだけ覚えておく。

組織情報の構造化マークアップ

組織情報の構造化マークアップをするためには9つの細分化されたタイプを使用する。

  1. Airline:航空会社
  2. Corporation:株式会社
  3. EducationalOrganization:教育組織
  4. GovernmentOrganization:政府組織
  5. LocalBusiness:レストラン、本屋などのローカルビジネス
  6. MedicalOrganization:医療組織
  7. NGO:非政府組織
  8. PerformingGroup:パフォーマンスグループ
  9. SportsOrganization:スポーツ組織

これらの構造化マークアップは、会社概要など企業情報を説明したページのhead要素内に記述する。

Googleが利用している構造化マークアップ一覧

Googleが利用している構造化マークアップは、

用途表示される場所主なタイプ
パンくずリスト検索結果画面BreadcrumbList,ListItem
企業情報ナレッジパネルOrganization,Corporation
カルーセル検索結果画面ListItem
サイトリンク検索ボックス指名検索時の検索結果画面WebSite,SearchAction
SNSプロフィールナレッジパネルPerson,Organization
レシピ検索結果画面Recipe,ItemList
書籍情報ナレッジパネルBook
イベント情報検索結果画面Event
ローカルビジネスナレッジパネルRestaurant,Store,HealthClubなど
音楽ナレッジパネルMusicGroup,MusicAlbum
製品情報検索結果画面Product
クチコミ情報検索結果画面AggrigateRating,Review,Rating
映画・TV番組ナレッジパネルMovie,WatchAction,TVEpisode
動画検索結果画面videoObject
求人・転職検索結果画面jobPosting

構造化マークアップができたらやることは2つ。

  • 構造化データのテスト
  • ユーザーが閲覧する情報との乖離がないか(最悪、スパム判定される)

6.サイトの高速化

離脱率表示の上昇率とリピート率の低下

離脱率表示の上昇は、

  • サイト表示までに3秒以上かかると40%以上のユーザーが離脱
  • 表示が1秒遅れるごとにコンバージョン率は7%減少
  • 読み込みが1秒から3秒になると、直帰率は32%上がる
  • 読み込みが1秒から5秒になると、直帰率は90%上がる
  • 読み込みが1秒から6秒になると、直帰率は106%上がる
  • 読み込みが1秒から10秒になると、直帰率は123%上がる

リピート率の低下は、

  • 79%はパフォーマンスに不満を持ったサイトを再び利用したくないと感じる
  • 通販サイト利用者の52%がサイトのロイヤリティにおいてページの表示速度を重視

ページの表示速度の高速化における基本姿勢は、

  • 画像を極力使わない
  • テキストやCSSで表現できるものはそちらを利用する
  • SEOの観点からも画像よりもテキストの方が好ましい

画像の使い分け

画像の使い分けは、

  • アニメーション→GIF
  • 輪郭が明確ではない→JPEG
  • 256色必要→PNG-24

通信回数の削減で表示スピードが上がる。

そのために有効なのは、

  • 画像の遅延読み込み
  • デメリットは画像検索に載らない

CSSのレンダリング処理の高速化

CSSのレンダリング処理の高速化は、

  • CSSファイルをWebブラウザに早期に読み込ませる
  • ファーストビューで利用しないCSSをレンダリング前に読み込ませない
  • CSSの解析スピードを上げる

Javascriptのレンダリング処理の高速化

Javascriptのレンダリング処理の高速化は、

  • HTMLのbody要素の最後に記述する
  • 非同期に読み込ませる




7.HTTPS化・モバイル対応・AMP対応

モバイルフレンドリーにするために、最低限守るべきこと5選

モバイルフレンドリーにするために、最低限守るべき点は下記の5つ。

  • 読みやすいフォントサイズ・行間にする
  • タップ要素間に適切な間隔を空ける
  • 再生できないコンテンツを掲載しない
  • 表示速度を速くする
  • 画面全体に広がるバナーなどのインタースティシャルを回避する

AMPを導入するメリットは、

  • サイトの高速化につながる
  • 検索結果画面でリッチな表示がされるため、クリック率向上につながる
  • ユーザー体験が向上し、滞在時間の向上やCPA(顧客獲得単価)の減少が見込める




8.コンテンツSEO

Page Quality評価(ページの品質)とNeeds Met評価(ユーザーニーズとの一致)がすごく重要。

Page Quality評価(ページの品質)で大事なこと4選

Page Quality評価で大事なことは4つ。

  • 専門知識・権威・信頼性(E-A-T)
  • メインコンテンツの質と量
  • Webサイトの情報と責任の所在
  • Webサイトの評判

専門知識・権威・信頼性(E-A-T)のポイントは、

  • 医師や弁護士などの特別な資格が必要なわけではない
  • GoogleはWeb上のコンテンツやリンクから判断する
  • ユーザーをだますコンテンツや問題のある企業が運営するサイトには信頼性がない
  • これらの要素があるコンテンツを継続的に発信することで時間経過とともに権威性や信頼性が高まる

メインコンテンツの質と量のポイントは、

  • ページの目的に不要な情報を書き連ねても評価は上がらない
  • サイトに見合った情報がないと低評価となる
  • コンテンツの量は単純な文字数ではなく情報量のこと

Webサイトの情報と責任の所在のポイントは、

  • 問い合わせ先やサービス情報、責任者などの情報を掲載することで信頼できるページと判断される

Webサイトの評判のポイントは、

  • 多くの人にいい評判を受けているサイトは高評価となる
  • 否定的な批判がある場合は高評価になりえない
  • 詐欺などの否定的な評判がある場合は最低評価となる

YMYLページの種類と概要例一覧

YMYLページの種類と概要例はこちら。

種類概要
買い物・金融取引ページオンラインでの支払い、金銭のやり取り、請求、支払いなどが可能なページ
財産情報ページ投資、税、退職金運用、住宅購入、学費、保険などの情報を提供するページ
医療情報ページ健康、医薬品、特定の病気や体調、メンタルヘルス、栄養学などの情報を提供するページ
法律情報ページ離婚、養育費、遺書作成など法律的な情報を提供するページ
その他養子縁組、車の安全性など

YMYLに関連するページでは、通常よりもさらに高品質なコンテンツが必要。

品質を担保させるには、カスタマーサポートの充実やユーザビリティの向上を含めて、E-A-Tを高めることが重要。

ページ品質の評価で参考となる項目

コンテンツと品質に関する質問から引用。

・コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。

・コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。

・コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。

・コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。

・メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか。

・メインの見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張している、または読者に強いショックや不快感を与えるものではありませんか。

・自分でもブックマークしたい、また友人に教えたりすすめたりしたいと思えるページですか。

・コンテンツには、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。

・検索結果に表示された他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供していますか。

Google検索セントラル https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja

専門性に関する質問から引用。

・コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。

・コンテンツを制作しているサイトを誰かが調査したとしたら、対象トピックの権威としてサイトが信頼されている、または広く認知されているという印象を受けますか。

・コンテンツは、トピックに関して十分な知識を持つことが明白な専門家または愛好家によって書かれたものですか。

・コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか。

Google検索セントラル https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja

コンテンツの提示や制作に関する質問から引用。

・コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。

・コンテンツは適切に制作されていますか。雑に、または急いで制作されたような印象を与えるものではありませんか。

・コンテンツが(外部委託されるなどして)多数のクリエイターによって大量に制作されているために、または複数サイトの大規模なネットワークに拡散されているために、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していませんか。

・コンテンツに、主要なコンテンツを妨害する、またはコンテンツから注意をそらすほどの大量の広告が掲載されていませんか。

・コンテンツは、モバイル デバイスでも適切に表示されますか。

Google検索セントラル https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja

ユーザーを第一に考えたコンテンツに焦点を当てる、から引用。

・ユーザーを第一に考えたコンテンツとは、主にユーザーのために作成されたコンテンツであり、検索エンジンのランキングを操作することを目的としたものではありません。ユーザーを第一に考えたコンテンツを制作しているかどうかを評価するにはどうすればよいでしょうか。以下の質問に「はい」と答えることができるなら、おそらくあなたはユーザーを第一に考えたアプローチを取り、正しい方向に進んでいるといえるでしょう。

・特定のユーザー層がすでに存在しているか、想定されており、その人たちがビジネスまたはサイトを直接訪問した際に、コンテンツを有用だと感じてくれると思いますか。

・コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。

・サイトには主要な目的またはテーマがありますか。

・コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。

・コンテンツを読んだユーザーは、有益な時間を過ごせたと感じられますか。

Google検索セントラル https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja

SEOに近道は存在しない。

Needs Met評価

Needs Met評価とは直訳すると『ニーズに応える』という意味。

Googleは検索クエリからユーザーニーズを推測している。

その推測したユーザーニーズとの一致度を評価し、検索結果に表示するページを決めている。

低いNeeds Met評価を受ける見落としがちな例は、

  • モバイルページのデザイン崩れ
  • エラーページ

モバイルページのデザイン崩れについては、

  • 公式サイトであってもモバイルでデザイン崩れを起こしていれば低評価
  • モバイルユーザーとの一致度を評価しているため、モバイルフレンドリーであることは大前提
  • デザインだけでなく可読性(文字サイズなど)、操作性(リンク画像同士の距離)に問題があれば低評価となる

エラーページについては、

  • メインコンテンツがデフォルトの404エラーページの場合、最低評価
  • ユーザーが求めている情報へのリンクがある404エラーページは、ユーザーの役に立つ情報として評価があがる

検索クエリ

検索で使った言葉やフレーズを検索クエリという。

クエリ(query)とは英語で『問い合わせる』という意味。

検索クエリは4つの分類がある。

  • インフォーメショナルクエリ:情報型
  • トランザクションクエリ:取引型
  • ナビゲーションクエリ:案内型
  • ビジットインパーソンクエリ:エリア型

インフォメーショナルクエリの例は、

検索クエリ意図
富士山 標高富士山の高さを知りたい
着物 着付け着物の着付け方法を知りたい
Tシャツ コーデTシャツのコーディネート方法を知りたい
ノートPC 価格ノートPCの価格を知りたい
ドイツ 時差日本とドイツの時差を知りたい

ポイントは、

  • インフォメーショナルクエリは検索の80%を占めている
  • このクエリで検索しているユーザーは、情報を集まている段階の潜在顧客
  • ユーザーの目的は情報を知ることなので、購入や申し込みにつながりにくい

トランザクショナルクエリの例は、

検索クエリ意図
ワンピース購入ワンピースを購入したい
生命保険 資料請求生命保険の加入を検討したい
〇〇カード 入会クレジットカードに入会したい
アニメ 動画アニメの動画を見たい
クローム DLGoogle chromeをダウンロードしたい

ポイントは、

  • トランザクショナルクエリでは『何かしたい』という顕在化ニーズをユーザーはもっている
  • 直接的にCV(成約)に結びつきやすい
  • インフォメーショナルクエリに比べて検索ボリュームは少ない

ナビゲーショナルクエリの例は、

  • Wikipedia
  • Amazon
  • NAVERまとめ
  • 首相官邸
  • Twitter

ポイントは、

  • 目的が特定のWebサイトへ移動すること

ビジットインパーソナルクエリの例は、

  • ピザ屋
  • 車修理
  • 歯科医
  • ガソリンスタンド
  • 銀行のATM
  • スターバックス

ポイントは、

  • 外出先で検索されるクエリのこと
  • スマホの普及により登場

市場調査によるニーズと規模の把握

市場調査のポイントは、

  • 検索キーワードからニーズの内容を知る
  • 検索ボリュームからニーズの大きさを知る

競合調査のポイントは、

  • 検索結果の上位に表示される競合サイトの情報から競合性を知る

市場調査のプロセスは、

  1. サービスに関するキーワードの洗い出し
  2. 全キーワードの検索ボリューム調査
  3. 収集キーワードのグルーピング
  4. 一定の軸に沿ったニーズのグループのマッピング

ニーズによるキーワードのグルーピング例は、

分類キーワード例
社名、商品名アイロボット、ルンバ
商品名クロスキーワード掃除機 ルンバ、ルンバ 使い方、ルンバ 充電器
既存顧客・リピータールンバ 修理、ルンバ バッテリー
競合他社掃除機 ダイソン、掃除機 マキタ
業界ビッグワード家電、家電製品
業界カテゴリビッグワード掃除機、掃除ロボット
機能・デザイン掃除機 コードレス、かっこいい 掃除機
クチコミ評判・比較掃除機 クチコミ、掃除機 比較、掃除機 おすすめ
目的・手法掃除 簡単、掃除 短時間、外出中 掃除
情報・自己解決型掃除 コツ、掃除 ノウハウ、掃除 やり方
悩み・課題掃除 面倒、掃除機 うるさい、掃除機 収納、掃除 一人暮らし
悩み・課題の原因ワーキングマザー、共働き、深夜勤務
ライフステージ自動食器洗い機、家事代行
近似ジャンル・代替手段

ニーズグループのマッピング

マッピングをするメリットは、

  • 自社ビジネスの全体像を可視化する
  • コンテンツ作成の優先度、重要度を判断しやすい
  • ユーザーの状況や状態が分かりやすい
  • 同じようなコミュニケーションで潜在的顧客層を可視化できる
  • 未開拓のユーザーを発見できる

想起度を軸としたランクは、

  • 商品指名:特定の商品(固有名詞レベル)を想起している
  • 手段の顕在化:固有名詞レベルの特定には至っていないがその商品またはジャンル、カテゴリーを想起
  • ニーズの顕在化:対象となりうるニーズは抱えているが解決手段は想起できていない
  • 潜在ユーザー:自分のニーズに対して無自覚な状態

想起度を軸にした『掃除機』関連キーワードの分類は4つ。

  • 指名検索ユーザー
  • 手段顕在ユーザー
  • ニーズ顕在ユーザー
  • 潜在ユーザー

指名検索ユーザーの例は、

分類キーワード別
社名、商品名アイロボット、ルンバ
商品名クロスワード掃除機 ルンバ、ルンバ 使い方、ルンバ 充電器
既存顧客・リピータールンバ 修理、ルンバ バッテリー

手段顕在ユーザーの例は、

分類キーワード例
業界ビッグワード家電、家電製品
業界カテゴリビッグワード掃除機、掃除ロボット
機能・デザイン掃除機 コードレス、かっこいい 掃除機
価格・費用掃除機 価格、掃除機 安い、掃除機 セール
クチコミ評判・比較掃除機 クチコミ、掃除機 比較
競合他社掃除機 ダイソン、掃除機 マキタ

ニーズ顕在ユーザーの例は、

分類キーワード例
目的・手法掃除 簡単、掃除 短時間、外出中 掃除
情報・自己解決型掃除 コツ、掃除 ノウハウ、掃除 やり方
悩み・課題掃除 面倒、掃除機 うるさい、掃除機 収納

潜在ユーザーの例は、

分類キーワード例
悩み・課題の原因ワーキングマザー、共働き、深夜勤務
ライフステージ家 購入、新生活
近似ジャンル・代替手段自動食器洗い機、家事代行

内部要素の調査

ポイントは、

  • 競合調査をするときにサイトのインデックス数、特定コンテンツのインデックス数を調査し、自社サイトが劣っている場合はコンテンツを追加する
  • インデックス数を調べるときにはドメインの前に『site:』をつける
  • サイト内の網羅性はユーザーが求める情報がどれぐらいあるかを調査する
  • site:コマンドの後に検索ワードを入れて検索すると特定ワードに対してどれぐらいのコンテンツがあるかがわかる

コンテンツの作成

ポイントは、

  • ユーザーニーズに沿ったコンテンツを作成する
  • シーズナルワードでのコンテンツを検討する
  • コンテンツの鮮度を意識する
  • コンテンツに独自性を持たせる
  • 読みやすいデザインに配慮する

ユーザーニーズの深掘りのポイントは、

  • サジェストキーワード
  • 共起語(キーワードと共に出現する単語)
  • 検索結果の上位競合ページ
  • Q&Aサイトやネット掲示板、クチコミサイト

ライティングのポイントは、

  • 悩みに寄り添う内容
  • 読了後のアクションを想定する
  • 表記ゆれを統一する
  • 文体トーン&マナーを最適化する
  • 文字数の目安(検索意図を満たすために必要な情報を抜け漏れなく記述する)

コンテンツの独自性・正確性のポイントは、

  • 他にはない独自情報は高く評価される
  • 情報の正確性・信頼性の担保

9.リンクビルディング・サイテーション

前提として、被リンクがないと上位表示は困難。

理屈では可能だが、競合サイトがいると実際はすごく難しい。

反対に競合サイトが少なかったり、個人ブログの場合は上位表示が可能。

2つの外部要素

2つの外部要素とは、

  • 被リンク
  • サイテーション

被リンクのポイントは、

  • 被リンクとは外部サイトからa要素でリンクを受け取ること。ただし”nofollow”が設定されている被リンクは評価されない
  • 被リンクの要素は主に4つ
  • リンク元のページ評価(ページランク)
  • リンク元ページにおける掲載状況
  • リンク元とリンク先のコンテンツの関連性
  • リンクがはられてからの経過時間(リンクエイジ)
  • 被リンクの量が多ければ、評価が高まる
  • 高品質なページからの被リンクは価値が高まる

リンク元ページでのリンクの掲載状況のポイントは、

  • アンカーテキストのフォントサイズ・色・その他の書式(太字やイタリックなど)
  • リンクの出現箇所(ファーストビュー、フッター、サイドバー、リストタグ内の順など)
  • アンカーテキストの単語数
  • リンクの商用度(アフィリエイトリンクなど)

リンクがはられてからの経過時間(リンクエイジ)のポイントは、

  • 被リンクの新規獲得数・消滅数の時系列での前後比較
  • 全被リンクの内、直近n日間に新規獲得した被リンク数の比率

サイテーション

サイテーションのポイントは、

  • サイテーションとは、nofollow値が付与されている被リンクやa要素のリンクでない言及など、暗示的に引用された外部要素のこと
  • 検索エンジンがサイテーションとして認識する要素は主に3つ
  • ブランド名(会社名、店舗名、サービス名)
  • 住所、電話番号
  • a要素ではなく、テキストで記載されたURL

Webサイトサイト情報の紐づけのポイントは、

  • 自サイトの基本情報を構造化マークアップする
  • 自サイトのSNSページを作成する
  • Googleマイビジネスに登録する(企業や店舗)
  • その他情報メディアに掲載する(企業や店舗)

SNSでのリンクビルディング

FacebookやTwitterに代表される一般的なSNSに掲載されている、a要素リンクにはnofollow値が付与され、被リンク効果は得られない。

いいねやフォローなども同様。

SNSを用いてリンクやサイテーションを獲得するために最低限おさえておくべき項目にOGP設定というものがある。

OGP設定のポイントは、

  • OGPの設定方法は、<html>タグ内およびhead要素にコードを記載する。
  • OGP設定は全ページ共通のものにしない(クリックされにくくなる)
  • OGP設定が正しく動作しているか確認する

対応すべきSNSボタンは本書では3つ。

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク

トラブル防止のためのソーシャルメディアポリシーのポイントは、

  • 社外秘情報の公開を禁止する
  • 個人情報、プライバシーへ配慮して発信する
  • フォロー、シェア、いいね!は基本的に行わない
  • コメントへの返信は全員には行わない
  • 不適切なコメントは運営者判断により削除する可能性がある
  • ダイレクトメッセージには返信しない
  • ユーザーが発信したコメントに一歳の責任を負わない
  • ユーザー間でのトラブルに一切の責任を負わない




10.モニタリング・保守

モニタリングのポイントは、

  • インデックス数をsearch consoleやsiteコマンドで確認する
  • siteコマンドではリアルタイムの数字を確認できるがsearch consoleの数字と乖離がある
  • 検索順位は変動しやすく、手間もかかるため、多くても1週間に1度程度でよい
  • Excelで各種データを可視化する

保守のポイントは、

  • URLの永続化
  • URL変更時は301リダイレクトを実施する
  • ドメイン変更時には、リダイレクト処理、内部情報リンク・XMLサイトマップのURLの変更を行う
  • ページ削除するときの方法は、404エラーを返す

追伸|SEOを網羅的に知る方法

何かを学ぶためには書籍がおすすめです。

理由は、

  • 情報が順序よく整理されていて学ぶ順番に迷わない
  • 専門家(著者)と編集者のダブルチェックがあるので内容の信頼性が高い
  • 著者の経験値が詰まっているので効率的に学びにつなげることができる

の3点です。

そして、SEOを網羅的に知るのに最適な書籍がこちらです。

現場のプロから学ぶSEO技術バイブルです。

この書籍には全420ページ、10章で構成される圧倒的な情報量90項目のSEOチェック項目がついています。

しかも、巻末には、記号・数字、アルファベット、日本語の3表記で500単語以上もの索引がついています。初心者にも嬉しいですよね。

タイトルの通り、まさにバイブルとなるような一冊です。

SEOをしっかりと学びたい方向けに出版されたこの書籍ですが、『本だと最新情報に対応していないのでは?』と感じる方も多いはず。

私も読むまでは同じ疑問をもっていました。

しかし、この書籍で紹介されている内容はSEOの土台となる情報が網羅的かつ圧倒的な量でのっています。

なので、流行を追うのではなく長期間にわたって効果のあるSEO対策を学ぶことができます。

しかも、この書籍は、

  • SEOにはじめて触れる方
  • 実施すべきSEO対策を特定できない方
  • 特定のSEO対策を具体的に知りたい方

に向けて書かれています。

すなわち、SEO初心者~SEO中級者までが対象となっています。

SEO対策を学ぶ最初の1冊、困ったときに頼るための1冊として活用することができるので、ぜひ手元においておきたい書籍です。

ぜひSEOについて学び、実践して、成果を勝ち取りましょう!

今回の内容が誰かのお役に立てれば幸いです。

ではまたっ!