この記事では、ジル・チャン著の「静かな人」の戦略書を紹介します。
この本は、
- 内向的な人が周りへの対応を変えることで成果をあげる方法を教えてくれる
そんな一冊です。
内向型の人は、自分の強みを見つけて活かすことで、外向型の人と対等に仕事や人間関係を築くことができます。
この本を読めば、内向型の人は自信と勇気を持って、自分らしく生きることができるようになります。
では、本書の内容について詳しく見ていきましょう。
著者について
ジル・チャン氏は、台湾出身の女性です。
- ミネソタ大学大学院修士課程修了、ハーバード大学、清華大学でリーダーシップ・プログラム修了
- ハーバード・シード・フォー・ソーシャル・イノベーション、フェロー。アメリカの非営利団体でフィランソロピー・アドバイザーを務める
- 過去2年間で行ったスピーチは200回以上
- 15年以上にわたり、アメリカ州政府やメジャーリーグなど、さまざまな業界で活躍
- 2018年、ガールズ・イン・テック台湾40アンダー40受賞。本書は台湾でベストセラー1位となり、20週にわたりトップ10にランクイン、米ベレットコーラー社が28年の歴史で初めて翻訳刊行する作品となり、第23回Foreword INDIES「ブック・オブ・ザ・イヤー」特別賞に選出されるなど話題
- 現在は母国の台湾・台北市に拠点を置きながら、内向型のキャリア支援やリーダーシップ開発のため国際的に活躍している。
と華々しい経歴ばかりが並びますが、これらの実績をあげるまでに、著者は自身の内向的である性格と戦ってきました。
この戦ってきた歴史こそが本書に書かれている内容になります。
本書のポイント
本書のポイントは以下の3つです。
- 内向型の強みを活かす
- 個性が違えば得意分野がちがう
- 外向型リーダーが優秀であるという根拠はない
それぞれ解説します。
内向型の強みを活かす
内向型の人は、物事を詳しく観察し、よく考えて細部まで分析することが得意です。
この能力は、情報収集やデータ分析、問題解決など、さまざまな仕事に役立ちます。
また、内向型の人は、自分のアイディアや野心を持っているのに、それをいちいち大声で吹聴したりしないので、相手に押しつけがましさや嫌味な印象を与えません。
むしろ、控えめで落ち着いた態度は信頼感を生みます。
内向型の人は、スピーチやプレゼンテーションなど、人前で話さなければならない場面でも自信を持って乗り越えることができます。そのためには、以下のことを心がけましょう。
- 事前に入念な情報収集と予行練習をする。自分の話す内容に自信を持つことが大切です。
- 自分から話すのは苦手でも、相手の話に真摯に耳を傾けることができる。聞く力は社交の場で役に立つスキルです。
- 自分を大きく見せようとして無理をしない。内向型で口調がやわらかい人は、さまざまな知識を盛り込んだ話をしても、聞き手に押しつけがましさや嫌味な印象を与えずにすみます。
個性が違えば得意分野がちがう
外向型と内向型は、それぞれ得意なことや苦手なことがあります。
外向型の人は、人と話すことが好きで刺激的なことを好みます。そのため、コミュニケーションや人脈作りに長けています。
一方、内向型の人は、ひとりの時間が好きで感情が表に出にくいです。そのため、物事を深く考えたり分析したりすることに長けています。
このようにあえて「正反対」のタイプと組むことで互いが苦手なことを補い、得意なことを活かすことできます。例えば、
- 外向型の人がコミュニケーションをとり人脈を広げる。
- 内向型の人が時間をかけて物事をしっかり考え、アイディアをまとめて具体的にする。
このように協力することで相乗効果を発揮し、思っていた以上の結果を出すことができます。
外向型リーダーが優秀であるという根拠はない
外向型の人は、自分から積極的に発言したり行動したりすることでリーダーシップを発揮することが多いです。しかし、それだけではリーダーとして十分ではありません。
リーダーに求められる能力は以下のようなものです。
- ビジョンや目標を明確に伝える
- チームメンバーの意見や感情を尊重する
- チームメンバーの能力や適性を見極める
- チームメンバーのモチベーションや成長を促す
- チームメンバーの協力や連携を促す
- 問題や課題に対して柔軟に対応する
これらの能力は、内向型の人にとっても十分に身につけることができます。
むしろ、内向型の人は、思慮深く、慎重で、相手の話をよく聞くことができるので、リーダーとしての素質があると言えます。
内向型の人は、自分から話すのは苦手でも、人の話に真摯に耳を傾けることができます。
そういう人は、相手から信頼や尊敬を得やすいです。
また、内向型の人は、物事を詳しく観察し、よく考えて細部まで分析することが好きです。
そういう人は、ビジョンや目標を明確に伝えたり、問題や課題に対して柔軟に対応したりすることができます。
さらに、内向型の人は、自分の感情や考えを表に出さないことが多いです。
そういう人は、チームメンバーの意見や感情を尊重したり、チームメンバーの能力や適性を見極めたりすることができます。
もちろん、内向型の人もリーダーとして成長するためには努力が必要です。
自分から話すことや行動することに慣れるためには、事前の準備や練習が欠かせません。
また、自分の気持ちや考えを伝えることも大切です。
しかし、それらは無理して外向型のように振る舞うことではありません。
自分らしく、穏やかな落ち着いた話し方や行動でいいのです。
本書では、内向型の人がリーダーとして活躍するための具体的な方法や事例も紹介されています。
ぜひ参考にしてみてください。
最後に
私は本書を読んで、私は非常に勇気づけられました。
その理由は、内向的な人が仕事で悩んでいることついて書かれた内容だったからです。
これまでに自己啓発本では、外向的な性格こそ正義!みたいな風潮しか見たことがありませんでした。
しかし、この風潮を否定し、向かうべき道筋を示してくれます。
ぜひ、本書を読んで内向的な性格だからこそできる戦略を学びましょう!
今回紹介した内容があなたのお役に立てれば幸いです。
ではまたっ!