最近、SNSのフォロワー数やブログのPV数が伸び悩んでいませんか?
Twitter、Instagram、Facebookなど一般人が発信者となる機会が昔と比べると増えましたよね。
一億総クリエイター時代なんて言われる時代です。
プレイヤーが増えたからこそ、テーマが似たようなアカウントも当然増えていますよね。
そこで今回は、SNS・ブログ迷子になってしまっている方に向けて、多くの人に情報を届ける方法と口コミの真実をお伝えします。
ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
今回学んだ書籍
今回の内容はこの書籍から学びました。
『ブランディングの科学 新市場開拓篇 -エビデンスに基づいたブランド成長の新法則-』です。
著者はバイロン・シャープさん。
バイロン・シャープさんは南オーストリア大学のアレンバーグ・バス研究所のマーケティングサイエンスディレクターです。
この研究所はコカ・コーラ、P&Gなど世界の名だたるマーケティング企業に利用されています。
またタイトルに「科学」とある通り、ブランディングを数字で語ってくれています。
長年の経験則だけに基づくものではなく、数字でマーケティングの常識を真っ向からぶち壊してくれます。
マーケティングやブランディングの知識がある方や勉強した方でも新しい学びになりますので、ぜひ手に取っていただければ思います。
本書で学べること
本書で学べることはまとめると、
- 多くの顧客に情報を届けるためには
- 口コミの魔力
の2つに集約されます。
ブロガーやSNSをしている人にとってはこれらの構造を知っておいた方がいい内容です。
それではこの2つの内容についてみていきましょう。
多くの顧客に情報を届けるためには
ポイントは4つ。
- 購入機会を増やす
- 3回の広告よりも1回の広告
- 競合がいないタイミングで広告をうつ
- 色々な媒体で発信する
これらを実践することで多くの顧客に商品・サービスを提供することができます。
それぞれ解説しています。
購入機会を増やすとは
購入機会を増やすとは、
- 顧客との接点を競合・他社よりも多く持っておく
ということです。
イメージできるように、じゃがりこを例にしてみましょう。
じゃがりこって、食品を扱っているところであればかなりの確率で目にしますよね。
スーパー、コンビニ、ディスカウントストア、ドラッグストアなどなど…
しかも、お店の目立つところで山積みにされいたり、新商品があれば商品が目立つように目線の位置に並べられていますよね。
この『どこのお店でも目立つところに置いてある』という状態が購入機会が多い状態です。
この状態を作り出すことができれば自然にじゃがりこの売れ数もあがりますよね。
では、ブログではどういう状態でしょうか。
それは、『自分の記事が検索1位にある』という状態です。
スマホで検索をするときって、何か解決したいことを調べますよね。
書き手が読者の悩みを解決できる記事が一番目立つ位置にあれば自然とクリック数も上がります。
ブログにおいてはこの状態を目指すのが読者との接点を増やすには不可欠です。
他にもSNSを活用してフォロワーの皆様にアプローチするのもありです。
3回の広告よりも1回の広告とは
さまざまな研究結果により、短い間隔で同じ広告をうっても売上が2,3倍にならないことが証明されていると本書では書かれています。
その理由は、偏った顧客にしかアプローチできないからです。
その結果、広告費用の効率が悪くなり、広告効果を最大化できません。
これを自分に置き換えてみて下さい。
短期間に同じCMを流しても、『もう一度同じものを買おう!』とはなりませんよね。
なので、広告をうつときは顧客にメリットや利点がちゃんと伝わる広告やコンテンツを準備し、1回分にまとめることが重要です。
競合がいないタイミングで広告をうつ
競合が広告を大量投入したとしても、短期的なリーチが伸びるだけと本書では語られています。
たしかに顧客の目に留まることが多ければ、売上も一時的には上がりますよね。
これはヘビーユーザーが広告に反応しただけにすぎず、ライトユーザーの行動を変えるのは難しいものです。
しかも、広告の大量投入を継続的にできる企業はそう多くありません。
なので、競合の広告が減ったタイミングで自社の広告を打ち出し、他社に流れていた顧客を長期的に取り戻すことにつながると本書で解説されています。
これをSNSに置き換えると、発信するタイミングをずらすことが重要です。
影響力がほしいならニッチなマーケットやキーワードを狙え!というのは個人ブロガーにとって必須の知識ですが、ニッチなタイミングを狙うというのはあまり聞いたことがありませんよね。
たしかに情報の受け手は減りますが、発信者も同じく減るので読者の目に触れる機会が相対的に増えます。
なので、フォロワーが少ないうちは発信のタイミングをずらすことも有効です。
色々な媒体で発信する
昔であればラジオやテレビ、新聞だけで発信をしていれば多くの人にリーチすることができていましたが、インターネットの普及により発信できる媒体が増えました。
その中でもSNSの発展はイメージしやすいですよね。
では、幅広くリーチするためにはどのSNSを活用すればいいでしょうか。
実は総務省が調査したSNSに関する調査があります。
それがこちらです。
この調査で見てほしいのが、各SNSで得意とする年代が違うということです。
例えば、Tik Tokであれば10代にリーチがしやすかったり、Twitterであれば20代が得意。
Instagramは10代から30代まで幅広くカバーできますし、YouTubeなんかは全年代の85%が利用しているというデータが出ています。
しかも、60代の利用率が約60%もあるのに驚きではないですか?
このようにSNSによってリーチできる年代・男女比が変わってくるため、余力があるのであれば複数のSNSを運用することが認知を広めるために有効です。
口コミの真実とは
ポイントは3つ。
- 口コミは諸刃の剣なのか?
- 肯定的口コミと否定的口コミってどれぐらい?
- 口コミで大事なこととは
これらを学ぶことで口コミの魔力を学ぶことができます。
それぞれ解説しています。
口コミは諸刃の剣なのか?
Amazonや楽天市場で買い物をするときに口コミやレビューを参考にした経験はありますか?
初めて買う家電なんかは買ってから後悔したくないので、口コミで自分に合うもの、求めているものか判断しますよね。
多くの方が口コミを参考にし、いい評価が集まっているものを購入します。
では、反対に悪い評価の影響とはどの程度でしょうか。
実は、『どれくらいの割合の人が悪い口コミで購入をやめるか』を調査したものがあります。
それがこちら。
この調査は2018年に20歳以上のインターネット利用者を対象にしたWebアンケートです。
男女比は1:1、年代は20代・30代に各75名、40代・50代以上に各50名で調査したものです。
このアンケートからもわかる通り、『購入を取りやめることが多い』と回答した人が68.3%もいるのです。
購入を取りやめる人も含めると4人に3人が悪い評価の影響を受けていることになります。
もちろん悪い評価がついているからといって、すぐに購入しないわけではありません。
この調査では、口コミの信ぴょう性、信頼性を判断するために約60%の人が内容の具体性、詳しいかなどを確認しています。
しかし、これらの根拠を本書では、『あまり神経質になる必要はない』と一蹴しています。
肯定的口コミと否定的口コミってどれぐらい?
本書では、2014年に行われた携帯電話の肯定的口コミと否定的口コミを10ヶ国で調査した結果、肯定的口コミが否定的口コミよりも2~5倍多いことを発見しています。
この理由として筆者は『否定的口コミを書くときに理由をつけないといけないから。』としています。
否定的口コミを書くためにも労力がかかりますよね。
なので、そもそも否定的口コミが少なくなるようになってしまいます。
また、同じ調査で肯定的口コミと否定的口コミの影響力は同じぐらいだと結論づけています。
つまり、商品・サービスを購入するかどうかは口コミと別の理由によるもので、商売がうまくいっていないために起こることが原因です。
まずはその原因を解消する必要があると著者は主張しています。
口コミで大事なこととは
口コミで大事なこととは何なのでしょうか。
それは消費者の感情を揺さぶることです。
感情が揺さぶられることによって、他人に有益な情報を話したくなり、自分が体験したことをストーリー仕立てで伝えるようになります。
そして、その話を聞いた受け手側の人はその場で感情が動かなくても、熱っぽく勧められたもの・サービスを思い出すきっかけを得ることになります。
そのきっかけが何かの偶然で思い出されて、購入につながる可能性が上がります。
なので、多くの消費者に自社のブランド(SNSやブログ)を浸透させることに注力するべきなのです。
最後に
今回紹介した書籍の前作も記事にしていますので、よろしければぜひ読んでみて下さい。
SNSやブログをやっている方であれば一度は『ブランディング』という言葉を耳にしたことがありませんか?もしかするとサラリーマンの方でも「当社のブランディング戦略は~」なんてことを会議で聞いたことがあるかもしれません。そんな話[…]
前作に引き続き、今作も感情論ではなく数字を使って数々の常識をぶち壊してくれました。
今までの当たり前を否定するのって勇気がいりますよね。
しかし、現状に満足して同じ場所から動かなければ、何も変わりません。
ぜひ一緒に学び、一歩一歩着実に理想の未来へと進んでいきましょう!